プレジール
祖師谷大蔵商店街を抜け、住宅街に入る。静かな住宅街を抜けると煉瓦造りでガラスからきれいな光が差し込む明るい店内。ガラス張りで中がオープンになっていて、現在オープンしてまだ半年ということ。ここが、口コミでこちらのパンの魅力やおいしさが広がり雑誌等にも取り上げられている、パン工房<PLAISIR(プレジール)>である。
“PLASIR”とは、フランス語で「喜びや楽しみ」という意味。パンを通じてお客様と喜び、楽しみを共有し、何よりも安全で美味しいパンをご提供したい、と話すとても気さくな店長の田中さん。
いわゆる一般的に言われる<天然酵母>のイメージは「固い、すっぱい」のイメージが強い。ここの酵母は<自家培養自然酵母種>といわれるもの。小麦をそのままの状態で仕入れ、お店の看板的存在にもなっている<チロルの石臼>と呼ばれる石臼で粉をひく。中引き、粗引き、ふすま等の粉になって出てくる。その「石臼」「小麦」「培養自然酵母種」。全てを「こんなにみせていただいていいのかしら?」と心配になるくらい、たくさん見せていただいた。
そして下の写真が「自家培養自然酵母」。果実のもの、ヨーグルト酵母等常時10種類の酵母があり、1つのパンに3,4種類の酵母をミックスして練り上げる。
店長の田中さんは「天然酵母のイメージ、固い、すっぱいではなく、ワインや果実等を使用することで、口の中でとろけるように柔らかなパン、歯応えのよいしっかりしたパンも作れる。いろいろなパンが作れるんですよ、ということを皆様にご提案したい」とお話される。
そんな田中さんは9年間レストラン、ホテル等でパン作りの講師を勤めていた。そんな時、全国のパン屋さんを回って見に行くと「企業秘密だから・・」と言って断られることが多かったという。そして自分がパン屋をするときは「すべてオープンに」と思い続けていたという。こちらのパン屋さんでは見学会もあり、実際にパンを作るところを見ることができる。そして、こちらのパンはとにかく工程が複雑、そして手間がかかる。店長の田中さんは「20時間以上ここにいるかも」と笑ってお話されていた。
手間をかけ愛情をかけ出来上がったパンをいくつかご紹介しよう。こちらは、<ベネチアーナ>というブリオッシュ系のパン。
このお店で唯一バターお砂糖を使用しているパン。(しかしその素材はすべてオーガニック!)これが、酵母パン?!というくらいふわふわでとろりと甘い。口にいれる溶けてしまう。こちらにはヨーグルト酵母を使用しているとのこと。
こちらは<パン オ ヴァンショー>。
水を一切使用せず、オーガニックワインから作ったヴァンショーのみを使い練り上げたもの。ヴァンショーとは砂糖やシナモン、グローヴ、レモン等入れたホットワインの事。そこにレーズン・サルタナ・カレンズ・無花果をたっぷりと入れて焼き上げたという香り高い一品。口に持ってくるとふんわりワインの香りがして贅沢。中に入った果実も口当たりよくクセになりそうだ。他にもお話しを伺い、たくさんの魅力的な素晴らしいパンを見せていただいた。
ここのパンを求めてお店にやってくるお客様には、作り方、材料等。全てオープンにをして親切に説明をしてくれる。
「うちには企業秘密はありませんよ」と優しい笑顔で話される店長さん。職人さん。スタッフさん。みんながこのパン達を愛して大切に思っている気持ちが強く伝わって「また訪れよう」と感じさせられた。ぜひ皆さんにも一度行って欲しいお勧めの一店。
L`atelier de PLAISIR(プレジール)
東京都世田谷区砧8-3-8 ジベ成城1F
03-3416-3341
